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布を学ぶtextileStudy

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布をテーマに、糸や織、デザインの秘話などを伝える読みものコンテンツです。
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#素材

ウール素材のリサイクル イタリア プラートに伝わる持続可能な布づくり

布を学ぶtextileStudy no.41 ウールならではの温もりと高級感のある風合い、深みのある美しい発色が特徴のテキスタイル[タイム]。 この生地を構成するウールには、イタリアの一大テキスタイル産地であるPrato(プラート)の工場で再生された、リサイクルウールが使用されています。 アメリカやヨーロッパ各地から集められた衣類や、メーカーから出される切れ端、規格外のウール素材などを、上質なリサイクルウールへと蘇らせる伝統の技術。 プラート地域における繊維産業の歴史は1

ヒト、モノ、空間の親和性〈都内オフィスのデザイン事例〉

布を学ぶtextileStudy no.39東京を拠点とするデザインスタジオ「Canuch inc.」(株式会社カヌチ。以下、Canuch)が 手がけた、都内オフィス(以下、B Office)のミーティングルーム兼ラウンジ。シックなトーンでまとめられた内装にシンプルで洗練された家具が配置され、カーテンから漏れる外光が室内へ柔らかな陰影を落とします。 「会議室2部屋と“いい感じ”のスペースをつくってほしい」。 クライアントの抽象的な要望を丁寧な対話で紐解いて導き出した答えは、

他にはない造形的フォルムを生む45色のテキスタイル

布を学ぶtextileStudy no.6シルク調の光沢感と独特の張りのある素材感が特徴の生地「タフタ」は、フォーマルドレスなどに好んで使われる素材で、日本ではインテリアテキスタイル、とりわけカーテンではあまり使われてきませんでした。 フジエテキスタイルはタフタ特有の質感をぜひともインテリアに活かしたいと、2000 年に日本で初めてポリエステルのタフタ[エマ]を発表しました。 薄手ドレーパリーとして販売するほか、ベッドやソファのスロー、クッショ ン生地として幅広く提案してい