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布を学ぶtextileStudy

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布をテーマに、糸や織、デザインの秘話などを伝える読みものコンテンツです。
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千二百年の歴史と輝き 西陣織金襴

布を学ぶtextileStudy no.37 古来より京都に伝わる「西陣織」は、美しく染められた色糸で紋様を織り上げていく伝統工芸。絣・綴・経錦・緯錦・緞子など、高度な技法を凝らし、多品種少量生産される高級絹織物として知られています。 古墳時代から織られ始めた「西陣織」の中でも金糸、箔糸を使用する「西陣織金襴」は風合いが一段と豪華で、約1200 年前の平安時代には盛んに織ら れるようになります。浄土信仰の隆盛により、西陣織金襴は「極楽」を表現する絢爛な荘厳具として神社仏閣

艶のある糸で織り込んだ流麗な草花たち 山本祐布子さんのデザイン

布を学ぶtextileStudy no.16穏やかな色調のアンティークローズの生地いっぱいに、艶やかな糸で散りばめるように草花柄を織り込んだ[ユヌフォレ]。 フジエテキスタイルとイラストレーターの山本祐布子さんとのコラボレーションから生まれた一枚です。 やさしいタッチでこまやかに描かれた植物のモチーフは、山本さんが春先に房総の山を歩いた際に目にとまったモミの新芽やユキノシタ、ミツマタ、シダなどから得たインスピレーションをもとに描かれています。 写真はライトグレーのリボンを

金属的な布×スチールシェードの照明 個性が光る異素材の共鳴

布を学ぶtextileStudy no.15今回ご紹介する[オリゾン]という生地は、布でありながら金属的な、ステンレスメッシュのような素材感を目指して開発されました。 テキスタイルの新しい可能性を感じて頂ける生地です。 デザインはごくシンプルなヨコストライプ。輝きの強い糸を高密度に織り込み、シャープな印象を持たせています。 ベース部分にはタテ糸とヨコ糸の隙間を等間隔に空けながら織り上げるモックレノという技術を使い、拡大して見ると四角形の隙間が整然と並ぶ構造になっています。

植物の生命力がほとばしる 炭酸デザイン室のテキスタイル

布を学ぶtextileStudy no.14生命力あふれる多様な植物が、生地全面を覆い尽くすように細密に描かれた[ナティフ]。 勢いよく伸び広がる草花や木々の葉のモチーフは、どことなくあたたかみのあるユーモラスなタッチで描かれています。 デザインを手がけたのは2014 年に水野智章さん、井野若菜さんご夫妻によって設立された「炭酸デザイン室」。 滋賀の自然豊かな環境にアトリエを構え、「いつもの暮らしにシュワッとした刺激を」をテーマに、身近な自然や日々の暮らしから感じ取るものを