ステンドグラスの光をテキスタイルで
布を学ぶtextileStudy no.29
繊細な生地に、美しく色づくボタニカルデザインをプリントしたトランスペアレンス「グラスガーデン」。
透明感を帯びたモチーフが、まるでステンドグラスのように空間を
彩ります。
幻想的に色づいた光を表現するには生地の一部を溶かして透過させる技法、バーンナウトプリントを使います。
透過した部分をステンドグラスのような美しいカラーで染めるには通常の5~10倍もの染料が必要です。
薄く繊細な生地を染めるには通常よりも沢山の染料を使用しないと美しく染まりません。
それを何色も使いステンドグラスのようなカラーが作り出されます。
そして生地にも工夫があります。
ガラスのように透明感のある質感を作り出すために非常に艶のある極細糸を
透過した生地の部分にだけ現れるように織り込んであります。
生地の質感を作り出す糸、カラーやテクニックそれぞれの効果が響き合ってこのテキスタイルは作られています。機能性を兼ね備えたポリエステルでこのテクニック(着色バーンナウト)を使い生産できる工場は世界で1社しかなく日本の高い技術力に支えられて作り出されているテキスタイルでもあります。
発売以来6万メートル(およそ1万軒分)あまり販売され、多くの方々から愛されるロングセラー商品「グラスガーデン」。
ステンドグラスを思わせる光の美しさに心が安らぎ、日々の暮らしをこ
れからも豊かなものにしてくれます。