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布を学ぶtextileStudy

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布をテーマに、糸や織、デザインの秘話などを伝える読みものコンテンツです。
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#建築設計

ヒト、モノ、空間の親和性〈都内オフィスのデザイン事例〉

布を学ぶtextileStudy no.39東京を拠点とするデザインスタジオ「Canuch inc.」(株式会社カヌチ。以下、Canuch)が 手がけた、都内オフィス(以下、B Office)のミーティングルーム兼ラウンジ。シックなトーンでまとめられた内装にシンプルで洗練された家具が配置され、カーテンから漏れる外光が室内へ柔らかな陰影を落とします。 「会議室2部屋と“いい感じ”のスペースをつくってほしい」。 クライアントの抽象的な要望を丁寧な対話で紐解いて導き出した答えは、

色を取り入れるには?外部環境との調和

布を学ぶtextileStudy no.31東京都内、多摩川のほど近くに立つマンションの一室。 小割にされていた住戸の壁がリノベーションによって取り払われ、南北に風が抜ける開放的な空間へと生まれ変わりました。 新しい部屋で“柔らかな壁”を演出するのは、フジエテキスタイルのコレクション。玄関土間と水回りスペースを仕切るレンガ色の[エマ]、広い開口には[キヌリー](現在廃番 代替品:ヤム)が使われています。 設計は「小坂森中建築」。戸建・集合住宅や、半公共的な施設を手がけてい

楽しく、自由に、しなやかに テキスタイルの可能性を広げる

布を学ぶtextileStudy no.10今回は、ファブリックデザイナーの佐藤未季さんが手がけた保育施設のテキスタイルを紹介します。 透け方、縫い方、かたち。様々な要素によって空間の可能性が広がります。 写真は横浜中華街の子ども園。子どもたちが帰ったあとはカルチャースクールとして大人が集う場にもなる施設です。 限られた空間にたくさんの備品を収められるよう収納棚が工夫されています。 最も天井に近い円状の棚の中には照明が取り付けてあり、丈の短いカーテンが目隠しとランプシェー