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日本の伝統文様を、モダンなテキスタイルに

布を学ぶtextileStudy no.11

日本には古くから愛されてきた伝統文様が数多くあります。
それぞれに幸運や繁栄、長寿などの意味があり、願いや祈りを込めて着物や器などの装飾に取り入れることで、暮らしを豊かに彩ってきました。

シンプルでデザイン性の高い日本の伝統文様は海外にも広くインスピレーションを与え、世界的なハイブランドが商品の意匠に取り入れていることもよく知られているのではないでしょうか。

フジエテキスタイルのコレクション「PROFILE」にも、伝統文様をベースにしたシリーズがあります。ゴールド色で展開する[タスキ]もその一つ。
絣調の糸を織り込んだナチュラルなグランドと、モチーフの光沢の対比が美しい、ラグジュアリーなドレーパリーです。

モチーフの原型は伝統柄のなかでもポピュラーな菱形。
斜めに交差する線をあえてアンバランスな曲線にアレンジすることで、モチーフの連なりにやわらかな動きが生まれ、モダンで優美な印象に。

二重織の風通織のため、光を通すとグランド部分に繊細なモアレ※も浮かび上がります。
世界最高の難燃性能をもつ糸・トレビラcsを使用しており、防炎機能という部分でもすぐれています。

※モアレとは、2枚の布が空気をはらんで軽やかに重なることで、波紋のような自然の模様が生じること


アールデコとの共鳴

インテリアコーディネートのヒント

軽やかな素材感と贅沢な糸をふんだんに使った重厚感が巧みに融け合うたたずまいは、現代の日本の住まいになじむのはもちろん、クラシカルな洋館のような空間に取り入れても素敵です。

写真の撮影地は1921年(大正10)にフランク・ロイド・ライトの設計によって建設された「自由学園明日館」。

明快な文様からインスピレーションを受けた柄は、直線的なアールデコ調のインテリアともよく合い、幾何柄を基調とした宝飾品のようなドレーパリーと窓辺の装飾が、時を重ねた建築空間のなかで美しい調和を奏でました。


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